習ったことを応用できる子は何が違うのか
習った知識を応用できる人は、
具体的事例を抽象化し、概念として自分の言葉で理解し、頭に入れることがでます。
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難しい言葉だらけですね。
実際に『具体⇔抽象』を例で見てみましょう。
具体「僕は、りんご、いちご、バナナ、チョコ、クッキーが好き!」
抽象「僕は、甘い食べ物が好き!」
具体の共通点を見つけると甘いことです。
具体を抽象化するとは、いくつかのものを共通することで“ひとまとめ“にすることです。
よって、抽象から具体とはその逆、
「へぇー、どんな甘いものが好きなの?」
「りんご、いちご、バナナ…」
ということです。
さて、ここで、
りんご、いちご、バナナ、……
これらを一段階抽象化すると果物になります。多少の酸味はあれ、甘いです。
応用する力とは、
小さなこどもが初めてメロンを見たとき
子「ママ、これなに?」
母「これはメロンっていう果物だよ」
子「えっー、じゃこれも甘いの?」
このように“果物なら甘いのでは?”と知らないのに予測できることなのです。
それでは英語や数学の勉強で見ていきましょう。
英語の文法編
You are so kind.(小学~中1で習う)
He is going to buy a car.(中2の最初に習う)
I’m happy to see you.(中2の1~2学期頃に習う)
習う時期はずれていますが、中2の2学期に今までの復習として「上の英文を否定文にしなさい」という問題を出したとしましょう。
ここで1つ1つ頭をひねって考えていしまっているの場合は、次のことができていない可能性があります。
「be動詞がある英文の否定文の作り方」という1段階抽象化した言葉で理解し頭に入れている
be動詞がある英文の否定文は、be動詞の直後にnotを入れる(置く、くっつける)など自分の言葉で覚えていなければいけません。
数学の計算編
連立方程式を例にとりますが、すぐにマスターできる生徒は、次のように解き方を抽象化し頭にいれているのです。
連立方程式の解法は
加減法と代入法の2種類ある!
加減法はXかYの係数をそろえて、足すか引くかしてXかYのどちらかを消去!
○X+●Y=△
□X+■Y=▲
↑こんな形のときに使う!
代入法は一方の式をもう一方の式に代入することでXかYのどちらかを消去!
X=●Y-△
□X+■Y=▲
↑こんな形のときに使う!
基本どっちでもいいけど、最初の式の形でどちらが楽か判断する!と覚えているのです。
だから、
0.5X+0.3Y=0.7+0.7Y *
X+2Y=10
となっても
連立方程式は2つしか解法がないから…
上の式*を整理して…加減法を使える形にしてみよう!と考えやってみます。
この連立方程式では、上の式*の両辺を10倍して小数を整数にする作業をすると楽に計算できますが、この考え方は中1の方程式で勉強済み。
つまり、ここでも「方程式だったら両辺を10倍または100倍し、小数を整数に直して計算すると楽!」
と連立方程式と方程式を1段階抽象化し、「同じ方程式の問題の解き方」として理解していることも必要です。
応用できない生徒の特長は、
見たことのない問題では、すぐに手が止まってしまい、考えずに質問してしまうのです。
1つ1つの問題をそれぞれの解き方、10問あれば10通りの解き方で覚えようとしているのです。
そのため、たくさん覚えることとなるので、忘れやすいですし、いくら勉強しても全く同じ問題にしか対応できません。
まとめ
抽象化とは、いくつかのものを共通することで“ひとまとめ“にすること。
別の言い方では抽象化する力とは全体像をとらえる力とも言えます。
この力が応用できる力に直結します。
公式を使って様々な具体的な場面を考えたり、具体的な事例から共通点を見つけ答えを導き出す。
勉強は『具体⇔抽象』の訓練とも言えますね。
これを意識して勉強しているのか、いないのかここが大きな分かれ目です。
クリップアカデミー鹿骨校では、自分の言葉で理解し、応用できる形でおぼえてもらえるよう指導しています。
ご相談お待ちしております!!!