成績より重要。子どもの未来を決める3つの「非認知能力」とは?
成績より重要。子どもの未来を決める3つの「非認知能力」とは?
学校の成績やテストの点数だけでは測れない、子どもの「非認知能力」は、将来の学業や社会生活、さらには仕事や人間関係においても大きな影響を与えます。今回は、特に注目される3つの力について、分かりやすくご紹介します。
1. 忍耐力:困難を乗り越える力
忍耐力とは、困難やストレスに直面してもあきらめず、粘り強く取り組む力のことです。
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どんな場面で役立つ?
例えば、難しい問題に直面してもすぐに投げ出さず、しっかり取り組むことで、学習の理解が深まります。
幼い頃の実験では、待つことができた子どもたちが、後に学業成績や社会的スキルで優れている結果が出たという研究もあります。
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保護者としてのサポート法
家では、子どもに小さな目標(簡単な家事や習い事の課題など)を設定し、達成体験を積ませることで、忍耐力が自然と育まれます。達成できなかったときも、再挑戦する意欲を褒めることが大切です。
2. 自制心:衝動をコントロールする力
自制心とは、衝動や欲求を抑え、計画的に行動できる力です。
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どんな場面で役立つ?
自制心がしっかりしていると、誘惑に負けずに長期的な目標を見据えて勉強や部活動に取り組むことができます。
実際、ある中学生を対象とした研究では、秋に測った自制心がその後の成績や出席率、テストの得点を大きく予測していると報告されています。
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保護者としてのサポート法
日常生活で、例えば「今すぐ欲しいお菓子を我慢して、後でもっと大きなご褒美を得る」といった体験を通して、自制心を育むことができます。また、計画を立てて実行する習慣を一緒に考えるのも良い方法です。
3. やり抜く力(グリット):情熱と粘り強さで目標達成
やり抜く力(グリット)とは、困難な状況でも情熱を持ち続け、長期的な目標に向けて努力し続ける力です。
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どんな場面で役立つ?
グリットが強い子どもは、たとえ途中で困難があっても最後まで目標をあきらめず、進学や資格取得などにおいて成功する可能性が高まります。
実際、軍学校の研究や大学生を対象とした研究からも、やり抜く力が高い人ほど卒業率や学業成績、さらには職場での定着率が高いという結果が出ています。
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保護者としてのサポート法
部活動や課外活動、あるいは家庭でのプロジェクトなど、長期間取り組む体験を提供することが有効です。
また、失敗しても再挑戦する姿勢をしっかりと評価し、努力の過程を褒めることが、グリットを育むポイントとなります。
日常生活でできるサポート方法
非認知能力は、子ども自身の生まれ持った才能だけではなく、家庭や学校での経験を通して育まれるものです。保護者としては、以下のような取り組みがおすすめです。
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小さな成功体験の積み重ね
日常のちょっとした課題を与え、達成感を感じさせる。 -
再挑戦の価値を伝える
失敗しても「次はどうするか」を一緒に考える機会を設ける。 -
計画性のある生活習慣
学習や家事のルーチンを作り、計画的に物事に取り組む姿勢を促す。 -
ポジティブなフィードバック
努力や忍耐、自己管理ができたときには、具体的に褒める。
まとめ
子どもの成長において、知識や学力だけでなく、忍耐力・自制心・やり抜く力といった非認知能力が大変重要な役割を果たします。これらの能力は、日常生活の中で少しずつ育まれていくもの。家庭での声掛けや小さな成功体験の積み重ねが、子どもの将来の大きな力となります。ぜひ、日々の生活の中でこれらの力をサポートし、お子さんの豊かな未来を共に築いていきましょう。